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社長ブログ

下請けの金型保管問題

自動車産業の禊(みそぎ)が続いております。

公正取引委員会がよい仕事をしていますね。
私も自動車部品の下請けをしている会社さんとの取引は数多く、この金型保管に対して不満の声はよく耳にしていました。
はっきり言って悪習だと思います。

また悪習といえば「原価低減」もそうです。
実際のところ、値下げの強要と言わざるを得ません。
原価低減の手法は元請けが考えるべきではないでしょうか。
もちろん下請けが考えることはよいのですが、下請けが独自に原価低減をしたならば、その果実は下請けが得るべきです。
こんな状況でトヨタが過去最高益と言われても、下請けは興ざめでしょう。
今後、日本国内で自動車づくりが継続できるのか心配になります。
下請けいじめは国内のものづくり産業を衰退させます。
自動車メーカーは自らフェアな取引を行うべきです。
「我々は公正にやっています」
と反論されるかもしれません。
確かに一次下請けに対しては、公正かもしれませんが、多重下請け構造の下流で今回明るみに出た金型保管問題のようなことが常態化していることをよもや知らないということはないでしょう。
自らのサプライチェーンのなかで公正な取引ポリシーを明示し、どこかで違反が起きていないか責任をもって目を光らせておくべきだと思います。

日本の自動車メーカーには堂々と儲けてほしいものです。

 

もちろん金型保管は従来の元請け、下請けが持ちつ持たれつの関係で出来上がってきたものだと思います。
悪習ではありますが、下請けからすれば、元請けとの仕事をつないでおく仕組みのひとつでした。
そういう意味では下請けも自助努力で競争力をつけていく必要があり、厳しい世界が待っているかもしれませんね。